Celestino Piaggioのページ
Celestino Piaggioについて
Celestino Piaggio(セレスティノ・ピアジオ)は1886年12月20日に、アルゼンチン東部のエントレ・リオス州コンコルディアに生まれた。父Victor Piaggioは指揮者・ピアノ・ヴァイオリン教師で、ピアジオは子どもの頃より父からピアノとヴァイオリンを習った。1900年に父がブエノスアイレスにピアジオ音楽院を創立したのに伴い、一家はブエノスアイレスに転居。ピアジオはブエノスアイレス音楽院に入学し、フリアン・アギーレやアルベルト・ウィリアムスにピアノや作曲を師事した。学生の頃からいくつもの賞を獲り、1908年にはヨーロッパ留学の奨学金が授与される "Gran Premio Europa" を受賞した。
ピアジオはフランスに留学し、パリのスコラ・カントルムで作曲家のヴァンサン・ダンディらに師事した。またピアニストのリカルド・ビニェスに個人的にピアノを師事した。1914年に休暇で旅行したルーマニアへ滞在中に第一次世界大戦が勃発したため、ピアジオはフランスへ戻れず、5年間に亘ってルーマニアに留まった。"Gran Premio Europa" の奨学金も断たれてしまったが、ブカレストでピアニストやピアノ教師をして生計を立てた。1919年にパリへ戻るとスコラ・カントルムに復学し、更に1920年はドイツのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でアルトゥール・ニキシュに指揮を師事した。
1920年12月に再びルーマニアを訪れて演奏会を催した。この時ブカレスト音楽院はピアジオを教授として勧誘したが、1921年にアルベルト・ウィリアムスの勧めで彼はアルゼンチンに帰国。ブエノスアイレス音楽院の教授に就任し、亡くなるまでその職を続けた。また1922年にはブエノスアイレス・シンフォニー協会管弦楽団を設立に参加し、指揮者として活躍した。
1931年10月26日にブエノスアイレスで亡くなった。
ピアジオの作品は、管弦楽曲では序奏曲ハ短調 Obertura de do menor (1913-1914作曲、1915年にブカレストで初演)、交響曲 (1915?) などがある。歌曲では "Trois mélodies" (1907)、"Stella matutina" (1918) などがある。ピアジオのピアノ曲の録音は、「ソナタ」と「フリアン・アギーレを讃えて」の2曲しか入手できていないのですが、「ソナタ」を聴くとヨーロッパ・ロマン派作曲家の一員になりきった彼の姿が見えてくるような気がします。
Celestino Piaggioのピアノ曲リストとその解説
斜字は演奏などの記録は残されているものの、楽譜が現存しない作品です。
1901
- Minuetto en mi bemol メヌエット変ホ長調
1902
- Los días, 7 miniaturas 一週間、7つのミニアチュール
1904
- Miniatura ミニアチュール
- Página gris 灰色のページ
- Bagatela バガテル
- Humorística ユーモレスク
1905
- Arabescos, Op. 1 アラベスク、作品1
- Moderato
- Giocoso
1912-1913
- Sonata en do sostenido menor ソナタ嬰ハ短調
ピアジオの代表作で、パリ留学中の作品。4楽章から成る本格的なソナタで、バッハを思わせる対位法や、ベートーベンを思わせる重厚で力強い響き、ドイツロマン派あたりの抒情的な響きなど、ピアジオがヨーロッパのクラシック音楽の技法を自家薬籠中のものとしていることが窺える傑作である。但しこの作品にアルゼンチン風味は全く無い。
- Animado
ソナタ形式。第一主題は付点音符のきびきびとした旋律が右手〜左手と二声で奏され、後半は右手8分音符が上へ下へと舞うように華やかに奏される。続く第二主題は平行調のホ長調で、"suave" と楽譜に記されている通り、夢見るような旋律が流れるように奏される。展開部は第二主題がそのままホ短調となって始まり、第一主題が断片的に奏されたり、第一主題右手8分音符の下に第二主題が重なったりと展開される。再現部は第一主題、同主調の嬰ハ長調の第二主題と奏され、コーダは華やかな8分音符連続で終わる。- Andando
ロ長調、三部形式。ファ#-ソ#の繰り返しのモチーフで始まる抒情的な旋律が穏やかに流れる。中間部は右手と左手で対話のような旋律の掛け合いが現れる。その後は冒頭の旋律が3連符の対旋律を伴って再現され、静かに消えるように終わる。- Scherzo
嬰ハ短調、三部形式。速い8分音符の右手旋律とアルペジオの左手伴奏で始まるが、冒頭音はファ#-ソ#の繰り返しで第2楽章との繋がりを印象づけている。中間部は変ニ長調で、静かな雰囲気。- Rondó
嬰ハ短調、A-B-A'-C-A'-B'-A"のロンドソナタ形式。6/8拍子のタランテラ風の主題で始まる。Bはイ長調のアルペジオ和音で始まり、転調の末に嬰ト短調の力強い左手オクターブ旋律が奏される。Cはホ長調で抒情的。B'は左手オクターブ旋律が嬰ハ短調となる。1915
- Tonada トナーダ
1925
- Homenaje a Julián Aguirre フリアン・アギーレを讃えて
ピアジオにとって師である、作曲家フリアン・アギーレの一周忌の演奏会で初演された。2〜3分の短い曲だが何とも余韻たっぷりの小品で、故人を偲ぶ雰囲気に満ちた作品である。ト長調、A-B-A'形式。楽譜の冒頭にはネウマ譜で、ソ-シ-ド-レ-レと記され、その下に "In pa-ra-di-sum" とある。則ち、レクイエムの「楽園へ (In Paradisum)」として作られた曲と言えよう。曲はソ-シ-ド-レ-レの旋律の下に対旋律が静かに重なるように加わり、やがて対旋律は3連符でヘミオラとなり、属九の和音を多用した豊かな響きとなる。中間部はイ短調で、アギーレ作曲の「アルゼンチンの歌第1巻、5つのトリステス」第3番の一部がそのまま現れる。再びソ-シ-ド-レ-レの主題が短く再現され、最後は2分音符で奏されるソ-シ-ド-レ-レの和音の下で、トリステス第3番の断片が重なって終わる。
Celestino Piaggioのピアノ曲楽譜
Edición de la Sociedad Nacional de Música
- Sonata en do sostenido menor
- Homenaje a Julián Aguirre
Impr. A.Grau. Buenos Aires
- Revista Musical Ilustrada Bibelot, Nº 18 (1904)
- Miniatura
- Revista Musical Ilustrada Bibelot, Nº 28 (1904)
- Página gris
- Revista Musical Ilustrada Bibelot, Nº 31 (1904)
- Bagatela
- Revista Musical Ilustrada Bibelot, Nº 36 (1904)
- Humorística
Gurina y Cia.
- Arabescos
斜字は絶版の楽譜
Celestino Piaggioのピアノ曲CD
星の数は、
は是非お薦めのCD、
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Grandes Sonatas Argentinas para piano
Cosentino, IRCO 293
- Sonata en do sostenido menor (José Torre Bertucci)
- Sonata en do sostenido menor (Celestino Piaggio)
- Homenaje a Julián Aguirre (Celestino Piaggio)
Alfredo Corral (pf)
Obras para piano de E. Drangosch, C. Piaggio, M. Gómez Carrillo
CD Tradition, TR050513
- Seis Estudios de Concierto, opus 14 (Ernesto Drangosch)
- Sonata en do sostenido menor (Celestino Piaggio)
- Homenaje a Julián Aguirre (Celestino Piaggio)
- Rapsodia santiagüeña (Manuel Gómez Carrillo)
- Fiesta criolla (Manuel Gómez Carrillo)
- El mistolero (Manuel Gómez Carrillo)
- La huahua (Manuel Gómez Carrillo)
- Danza del cuervo (Manuel Gómez Carrillo)
Elsa Piaggio (pf), Inés Gómez Carrillo (pf)
La Sonata Argentina
Cosentino, IRCO 260
- Sonata, en do sostenido menor (Celestino Piaggio)
- Sonata (Carlos Suffern)
- Cuarta Sonata (Roberto García Morillo)
- Sonatina porteña op. 28 (Gunter Parpart)
- Sonata (Irma Urteaga)
Valentín Surif (pf)
Celestino Piaggioに関する参考文献
- Ana María Mondolo y Néstor Ramón Ceñal. Catálogo clasificado de la obra de Celestino Piaggio. Revista del Instituto de Investigación Musicológica "Carlos Vega" Nº 9, 1988.