Gonzalo Vidalのピアノ曲リスト
1877
- La luna de miel (Danza) ハネムーン(ダンサ)
- Siempreviva (Pasillo) 永久花(パシージョ)
1882
- Nostalgia (Nocturno) 郷愁(夜想曲)
1887-1888
- A María マリアへ
- Heliotropio (Pasillo) ヘリオトロープ(パシージョ)
- Tus lágrimas (Pasillo) 君の涙(パシージョ)
- Recuerdo del pasado (Mazurka de salón) 昔の思い出(サロン風マズルカ)
- Último sueño (Pasillo) 最後の夢(パシージョ)
- Tu recuerdo (Pasillo) 君の思い出(パシージョ)
- ¡Viva Antioquia! (Mazurka) アンティオキア万歳!(マズルカ)
- La cinta verde (Polka) 緑のリボン(ポルカ)
- Ecos del puracé (Tanda de valses)
- Tristezas (Capricho - Nocturno) 悲歌(奇想曲 - 夜想曲)
- El primer vuelo (Galopa brillante) 初飛行(華麗なギャロップ)
- Tu cumpleaños (Valse de salón) (1887) 君の誕生日(サロン風ワルツ)
- Sueño de un novio (Mazurka) (1888) 恋人の夢(マズルカ)
- Noches de luna (Mazurka de salon) (1887) 月の夜(サロン風マズルカ)
- Presentimiento (Pasillo) 予感(パシージョ)
- Dicha superma (Capricho) (1887) 最高の幸せ(奇想曲)
1893
- Ensayos musicales 音楽の随筆集
- Danza en sol menor ダンサト短調
- Valse (A cuatro manos) ワルツ(連弾)
- Mazurka en fa mayor マズルカへ長調
- Pasillo en mi menor パシージョホ短調
- Recreación (A cuatro manos) 気晴らし(連弾)
- Valse en re mayor ワルツニ長調
- Polka en fa mayor ポルカへ長調
- Melodía en si bemol mayor メロディー変ロ長調
- Mazurka en fa mayor マズルカへ長調
- Polka (A cuatro manos) ポルカ(連弾)
- Pasillo en si bemol mayor パシージョ変ロ長調
- Polka en sol mayor ポルカト長調
- El obsequio (Schottisch) (A cuatro manos) 歓待(ショッティッシュ)(連弾)
- Por cumplir (Mazurka) 儀礼的に(マズルカ)
- Travesura (Danza) 悪戯(ダンサ)
- Despedida (Pasillo) 別れ(パシージョ)
- Dolor (Pasillo) 苦悩(パシージョ)
- Noches de luna (Mazurka) 月の夜(マズルカ)
- Fin de siècle (Polka) 世紀末(ポルカ)
- Tus lágrimas (Pasillo) 君の涙(パシージョ)
- Risueño porvenir (Danza) 明るい未来(ダンサ)
- Polka a cuatro manos 連弾のためのポルカ
- Hogar y patria (Mazurka) 家と故郷(マズルカ)
- Visiones de placer (Valse) 喜びの予感(ワルツ)
- Tarantela (Estudio de concierto) タランテラ(演奏会用練習曲)
- Homenaje a Chopin, Capricho ショパンへのオマージュ、奇想曲
- Vals para la mano izquierda 左手のためのワルツ
- Triatezas (Nocturno) 悲しみ(夜想曲)
- Mazurka I マズルカ第1番
- Mazurka II マズルカ第2番
- Mazurka III マズルカ第3番
- Mazurka V マズルカ第5番
- Mazurka VI マズルカ第6番
- Mazurka VII マズルカ第7番
- Capricho (A cuatro manos) 奇想曲(連弾)
- Marcha fúnebre 葬送行進曲
1896
1899
- Mazurka en sol mayor マズルカト長調
- Pousse café (Pasillo improvisado en un piquete) 食後酒(ピケットの即興的なパシージョ)
1900
- Presentimiento, Valse 予感、ワルツ
- Sueños de amor, Valses 愛の夢、ワルツ
1900年頃?
- 10 piezas para piano ピアノのための10の作品
- Balsamina (Polka) 鳳仙花(ポルカ)
- Ojos azules (Mazurka) 青い瞳(マズルカ)
- La azucena (Mazurka) 白百合(マズルカ)
- La ondina (Danza) 水の精(ダンサ)
- ¡Arre mula! (Danza) 騾馬よ、行け!(ダンサ)
- Proserpina (Polka)
- Mi amor y tu desdén (Schottisch) 私の愛と君の無関心(ショッティッシュ)
- La caucanita (Mazurka)
- La flor misteriosa (Pasillo) 神秘の花(パシージョ)
- La última lágrima (Pasillo) 最後の涙(パシージョ)
1901
- Dolores (Danza dedicada a su madre) ドローレス(母に捧げるダンサ)
- Marcha fúnebre (A la memoria del General Próspero Pinzón) 葬送行進曲(プロスペロ・ピンソン将軍の想い出に)
1903
- Lo soñado (Pasillo) 有名(パシージョ)
1907
1912
- Valse lento ゆったりとしたワルツ
1915
1917
- Mazurka para la mano izquierda 左手のためのマズルカ
1918
- Sonata Nº 1 en mi menor ソナタ第1番、ホ短調
- Allegro
- Andante
- Minuetto
- Final: Presto
1919
- Boyaca, Marcha triunfal para el concurso musical de 1919 ボヤカ、1919年音楽コンクールのための戦勝行進曲
1923
- Bambuco impromptu 即興的なバンブーコ
1924
- Sonata Nº 2 en mi mayor ソナタ第2番、ホ長調
- Allegro
- Andante
- Allegretto
- Final
- ¡Si tú me amaras! (Mazurka) もし私を愛してくれるなら(マズルカ)
- Valse fantástico 幻想的なワルツ
1930
- Suite "de la Postguerra" 組曲「戦いの後に」
- Pequeño preludio en do menor 小さな前奏曲、ハ短調
- Romanza sin palabras 無言歌
- Serenata セレナード
- Soliloquio 独白
- Miniatura (Mazurka) ミニアチュール(マズルカ)
- Súplica de amor 愛の願い
- Ensoñación 夢想
1931
- Por el estilo (Pasillo) ほぼ同じく(パシージョ)
1933
- Obsesión, Valse en si menor 妄想、ワルツロ短調
1938
- Onomástico (Zortico) 人名(ソルチーコ)
1941
- En el crepúsculo 黄昏に
作曲年代不詳
- A la bien amada (Fantasía) 愛する人へ(幻想曲)
- A solas (Pasillo)
- Calaveradas (Pasillo) 放埒(パシージョ)
- Crepúsculo (Pasillo) 黄昏(パシージョ)
- El Blumen (Pasillo) ブルーメン(パシージョ)
- El disloque (Pasillo) 最高(パシージョ)
- El siglo XX (Pasillo) 20世紀(パシージョ)
- El valse de los novios (A cuatro manos) 恋人達のワルツ(連弾)
- Gavota en sol mayor y Mazurka fácil ガボットト長調と易しいマズルカ
- Gavota en re menor ガボットニ短調
- Homenaje a Godard (Gavota) ゴダルドへのオマージュ(ガボット)
- Laura (Pasillo) ラウラ(パシージョ)
- Más o menos..... (Pasillo) 多かれ少なかれ・・・(パシージョ)
- Mazurka en mi menor マズルカロ短調
- Mazurka en do sostenido menor マズルカ嬰ハ短調
- Mazurka en si menor マズルカロ短調
- Nupcial (Gavota) 婚礼(ガボット)
- Pasillo en la menor パシージョイ短調
- Rapelle-toi, Impromptu 忘れないで、即興曲
- Rayo de luna (Pasillo) 月の光(パシージョ)
- Soledad (Valse) 孤独(ワルツ)
- Susana (Pasillo) スサーナ(パシージョ)
- Toros y canas (Pasillo) 雄牛と葦(パシージョ)
- Tríptico Homenaje a Beethoven: Preludio, Fuga y Tareantela ベートーベンへのオマージュ3部作、前奏曲、フーガとタランテラ
- Vals en si menor ワルツロ短調
- Valse romántico ロマンティックなワルツ
- Zortico ソルチーコ
- Zortico Nº 2 ソルチーコ第2番
Gonzalo Vidalのピアノ曲の解説
1887-1888
- A María マリアへ
婚約者のMaría Villegas Alvarezに献呈された作品集である。1893
- Ensayos musicales 音楽の随筆集
30曲のピアノ独奏曲、6曲のピアノ連弾曲の計36曲から成る曲集である。
- Valse (A cuatro manos) ワルツ(連弾)
この曲集の連弾曲は6曲だが、いずれもプリモ(高音部ピアノ奏者)は概ねオクターブで旋律を、セコンド(低音部ピアノ奏者)は伴奏を弾く単純な書法で、アマチュアが家庭で連弾を楽しむのに適した音楽である。ト長調、A-B-A形式。優雅な旋律のワルツ。Bはニ長調になる。- Recreación (A cuatro manos) 気晴らし(連弾)
ト短調、A-B-C-A-B形式。可憐な旋律のワルツ。Cは変ホ長調になる。- Polka (A cuatro manos) ポルカ(連弾)
ニ長調、A-B-C-A-B形式。楽しい雰囲気のポルカ。Cはト長調になり、旋律はアッチャッカトゥーラで愛嬌ある。- El obsequio (Schottisch) (A cuatro manos) 歓待(ショッティッシュ)(連弾)
変ホ長調、A-B-C-A-B形式。Bはプリモの3連符の連続が華やか。Cは変イ長調になり、主旋律はセコンドが中音部で、高音部の半音階3連符の対旋律はプリモが弾く。- Fin de siècle (Polka) 世紀末(ポルカ)
変ホ長調、前奏-A-B-C-D-E-C-A-コーダの形式。付点や前打音混じりの旋律が愛嬌あるポルカ。Cは変イ長調、Dはへ短調、Eは変ニ長調になる。- Polka a cuatro manos 連弾のためのポルカ
ハ長調、A-B形式。上品に踊るようなポルカ。Bはト長調になる。- Homenaje a Chopin, Capricho ショパンへのオマージュ、奇想曲
嬰ハ短調、A-B-B-C-A-B形式。ショパン風のマズルカ。- Vals para la mano izquierda 左手のためのワルツ
変ニ長調、A-B-C-D-E-A-コーダの形式。左手のみで演奏する曲。Aは中音部に優雅な旋律が現れ、その後もいくつものワルツが奏される。- Capricho (A cuatro manos) 奇想曲(連弾)
イ短調、A-B-C形式。哀愁漂う旋律が奏される。Cはイ長調になる。- Marcha fúnebre 葬送行進曲
変ロ短調。題名通りの悲愴的な行進曲。中間部が変ニ長調になる所など、やはりショパンの葬送行進曲を連想せずにはおれないけど‥‥。1896
- Polonesa ポロネーズ
嬰ハ短調、A-B-C-D-E-A-B-C-D形式。Aは勇壮な両手オクターブと、アルペジオ伴奏の優雅な旋律の2つがが対比的に奏される。やはりショパンっぽい作品ではあるが。- Valse expresivo 表情豊かなワルツ
嬰ハ短調、A-B-C-A形式。しっとりとした物悲しいワルツ。Bはホ長調に、Cはイ長調になる。1900年頃?
- 10 piezas para piano ピアノのための10の作品
1907
1915
- El número uno (Tango) 第1番(タンゴ)
変ロ長調、A-B-C-B-A形式。落ち着いた南国風のタンゴだ。Bはト短調になる。Cはト長調になり可憐な旋律が三度または六度重音で奏される。1918
- Sonata Nº 1 en mi menor ソナタ第1番、ホ短調
古典派、特にベートーベンを思わせるような音作りのソナタである。
- Allegro
ソナタ形式。第1主題は深刻な雰囲気の旋律が現れ、続いて第2主題はト長調で可憐な旋律が左手スタッカートのアルペジオにのって奏される。展開部は左手和音連打や右手分散オクターブなどが華やかに奏され、ベートーベンのソナタを思わせる。再現部は第1主題、ホ短調の第2主題が奏される。- Andante
ホ長調。牧歌的な旋律がゆったりと奏される。- Minuetto
ホ短調、A-B-A-C-A形式。ターン混じりのバロック風の旋律が奏される。Cはホ長調になり、快活な旋律が三度重音で奏される。- Final: Presto
ホ短調。16分音符の旋律が走り回るように奏され、左手16分音符のアルベルティバス+右手16分音符の分散オクターブなどが華やかな響き。1924
- Sonata Nº 2 en mi mayor ソナタ第2番、ホ長調
ソナタ第1番同様、全体的に古典派風の音使いのソナタである。
- Allegro
ホ長調、ソナタ形式。流れるような第1主題、ロ長調の上品な第2主題が奏され、展開される。- Andante
ハ長調、ソナタ形式。付点音符混じりの重々しい第1主題、ト長調の抒情的な第2主題が奏され、その後14小節だけ2つの主題が入り交じって展開される。最後は第1主題、ハ長調の第2主題が少し変形されて再現される。- Allegretto
イ長調、A-B-C-D-A-B-C-D-コーダの形式。楽譜にScherzandoと記されている通り、両手スタッカート4分音符と走り回るような8分音符の軽快な響きが続く。- Final
ホ長調、一応ロンド形式。アルペジオの伴奏にのって流暢な旋律が奏される。旋律に時々跳ねるような付点音符が混じるのが愛嬌ある。1930
- Suite "de la Postguerra" 組曲「戦いの後に」
1930年、ビダールは重い出血性の疾患(詳細不明です、脳出血?消化管出血?)で約二ヶ月間生死を彷徨うほどであったが、幸い一命を取り留め、その直後に作曲したのがこの組曲「戦いの後に」である。
- Pequeño preludio en do menor 小さな前奏曲、ハ短調
ハ短調。4声のフーガの曲。- Romanza sin palabras 無言歌
変イ長調、A-B-A'形式。流れるような静かな旋律が奏される抒情的な曲。Bは変ニ長調になる。- Serenata セレナード
ヘ短調、A-B-A'-C-A'形式。独り寂しく歌うようなセレナーデだ。Bは変イ長調に、Cはへ長調になる。- Soliloquio 独白
ホ長調、A-B-A'形式。歌うような旋律に後打ちの和音が付く、ちょっとシューマンを思わせる曲。Bはロ長調になる。- Miniatura (Mazurka) ミニアチュール(マズルカ)
ホ短調、A-B-A-C形式。Aは跳ねるような旋律のマズルカ。Bはト長調になり、走り回るような16分音符の旋律になる。Cはホ長調になり、後半は属七の和音が半音階で下がっていくのは斬新な響きだ。- Súplica de amor 愛の願い
イ短調、A-B-A'-コーダの形式。Aは切ない旋律が奏される。Bはいっときハ長調になり、恋の胸騒ぎのような?モチーフが繰り返される。- Ensoñación 夢想
ヘ長調、A-B-A'形式。サラバンド風の穏やかな旋律が流れる。Bはハ長調になり、全音音階を多用したりと和声が凝っている。作曲年代不詳
- El disloque (Pasillo) 最高(パシージョ)
ニ長調、A-A-B-B(-A)形式。楽譜は1ページのみの短い曲。パシージョの左手リズムにのって浮き浮きしてくるような旋律が右手に奏され、これぞパシージョといった感じの楽しい曲。Bはイ長調になり、転がるような3連符混じりの8分音符旋律が愛嬌たっぷり。- El valse de los novios (A cuatro manos) 恋人達のワルツ(連弾)
へ長調、A-B-A-C-D-E-F-A-B-A-コーダの形式。ホンワカとした旋律のワルツが奏される。Bはハ長調になり軽快になる。その後も次々と新たな旋律が現れ、CとDは変ロ長調に、Eは変ホ長調に、Fは変イ長調になる。- Laura (Pasillo) ラウラ(パシージョ)
ハ長調、A-B形式。暖かい雰囲気の、ホンワカとしたパシージョ。- Mazurka en si menor マズルカロ短調
ロ短調。憂うつな気分のマズルカ。- Nupcial (Gavota) 婚礼(ガボット)
イ長調、前奏-A-B-A-C-A-コーダの形式。結婚式に相応しい上品で、スタッカートの旋律が愛嬌あるガボット。Bはホ長調、Cはニ長調になる。- Susana (Pasillo) スサーナ(パシージョ)
イ短調、A-B-A-C-A形式。パシージョにもこんな物悲しい曲があるのか、と思わせるしっとりとした旋律で始まる。Bはヘ長調になり、楽譜にScherzandoと記されている通り8分音符の旋律がちょっと活気づく。Cはイ長調で、中声部の旋律を一拍後から高音部の対旋律が追うのがいい雰囲気。- Valse romántico ロマンティックなワルツ
ト短調、A-B-C-D-C'-A-B-コーダの形式。Aは4小節おきにゆったりしたり速くなったりの旋律から成る。その後はBは変ロ長調、Cは嬰ヘ長調、Dはロ長調、C'はニ長調、と調を変えたいくつもの旋律が現れる。- Zortico ソルチーコ
ソルチーコはスペイン・バスク地方の民族舞踊で5拍子なのが特徴的。ゴンサロ・ビダールのこの曲も5拍子で、ニ短調、A-A-B-C-B'-C-B'-A形式。Aは哀愁漂う旋律が奏される。BとCはニ長調になる。