Juventino Rosasのページ

 あのマヌエル・ポンセがドイツに留学していた1905年頃、皇帝ウィルヘルム2世臨席によるベルリンの宮廷舞踏会でのオープニングの第1曲は、《Uber den Wellen》(=Sobre las olas、波涛を越えて)であったのをポンセは目撃して驚いたとのこと。その当時から既にこの曲は世界的名曲となっていたということだが、踊っていたドイツ人達はこの曲は誰が作曲したのか、ヨハン・シュトラウスかな~、てな感じで、この名曲がメキシコの夭折の作曲家、フベンティーノ・ローサスの作品であることは誰も知らなかったらしい。日本でも既に1932年頃には帝国海軍軍楽隊のレパートリーに《波涛を越えて》が入っていて、今ではサーカスの空中ブランコのBGMや学校の運動会では定番の知らない人はいない名曲だが、その作曲者について知られていないのは今も昔も同じかな?。ということで、日本語ではたぶん初の本格的なフベンティーノ・ローサス紹介のページです。

 Helmut Brenner. Juventino Rosas: His Life, His Work, His Time. Harmonie Park Press 2000. この本のお蔭で充実した紹介が作れました。(このページの画像はHelmut Brenner氏より許可を得て頂きました。Helmut Brenner氏は2017年2月17日に亡くなられました。ご冥福を祈ります。)